2009年6月2日火曜日

女装癖

「ねえ、あなた学校に行って見ない?」
「は?なんで?」
僕は驚いてそう返事をした。
「だって、勉強したいでしょう?」
「ううん。したくない」
「じゃ、お友達は欲しくない?」
「ちょっと欲しい」
「それじゃ、いきなさい。手続きをしておいてあげるから」
こうして僕は生れて初めて学校に通うことになった。女の子として。

なぜかはわからない。渡された制服はセーラー服だった。なぜに?いったい何が起こったのだろう。
「これなに!?」
「せ・い・ふ・く♪」
「いや、これって女の子用じゃないの?」
「たいした問題じゃないでしょ」
そうか?
「とりあえず、着てみなさいよ。」
「う、うん」
なんだか変な気分になってくる。頭がくらくらする。
「わ、やっぱり似合うわね」
姉さんはなぜかとてもうれしそうだった。
まさか、このために学校へ行けといいだしたのか?
「ふふふ。じゃいってらっしゃい?」
とても不安だった。なにがなんだかわからなくなってくる。

「ねむろう。」
ぼくは意識を低下させながら、歩いていた。学校への道は頭に入っている。
しかしながら、しにたくなるような虚脱感は相変わらず。
眠い。
「うわ、あの子超美少女じゃねぇ?」
「だれぇ、あの子!可愛い!」
ざわざわと喧噪に包まれつつある。学生たちの声だろう。それにしても、なにか不穏な言葉が混じっている気がするが。
「人ってなんのためにいきているのだろう?」
宇宙についての考察を僕は現実逃避気味にすすめていた。
「よ!」
「あ、こんにちわ」
一人の女の子に声をかけられた。
「あなた、かわいいね」
「どうも」
「転校生?見かけない顔だけど。」
「はい」
「ふぅん」
じろじろと僕の顔をなめるようにみた。
「しにたい?」
「は?」
「しにたいかってきいているの」
僕はまじまじとその子の顔をみた。変態か?なんでも巷にはヤバい人っていうのがいるらしいし。
ここはかかわらないほうがいい。
「あの、僕急いでいるので」
断って、出て行った。背中に女の子の視線をひしひしと感じながら。

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